第三章「和紙糸との出会い」

忙しい毎日を送っていた1996年のある日、取引先の紹介で、
「とある和紙問屋の商品開発を手伝ってくれないか?」という話が舞い込む。

話を聞いてみると「和紙で洗える糸を作った」という。
しかも、何も加工剤を使ってなく自然そのものだという。

半信半疑で話を聞いていた糸井氏は、息子さんに「洗濯機で洗って乾燥機で乾燥してみろ」と言って、届いた和紙の糸を洗わせたところ、
「この糸、洗濯機で洗っても水に溶けないし、乾燥機で乾かしても何の損傷もおこしていない」と報告を受けた。

それでも糸井氏は、「これが和紙か!?」と半信半疑で、自ら鍋で煮込みはじめた。
しかし、1時間煮込んでも変化が無い。

そこで、更にもう1時間煮込んだのである。
それでも溶けたり、駄目にならない糸を目の当たりにして、驚き、そしてこの「和紙糸」に興味を持ち始めたのである。

そして数日この糸を片手にお酒を楽しんでいると、何か和紙のもつ神秘的な(オーラのような)ものを感じるではないか!

ちょうどその頃、水虫に悩まされていた糸井氏は、煮込んだ糸をクシャクシャにして靴の中に放り込んで、靴を履いてみた。

すると、何ということでしょう。

嫌な臭いも無くなってきて、一ヶ月くらい経つと水虫がよくなりキレイな足になってくるではないか!

これはすごいと驚愕し、和紙糸に関する研究を始めることになったのである。
これが糸井氏と「和紙糸」と出会ったキッカケでもあった。

  • 第一章
    「原点」

    世界で名だたるブランドに生地を提供してきたテキスタイル界のレジェンド糸井徹。 その原点は1世紀前に書かれた父のノートにあった。

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  • 第二章
    「フリードマン ショック」

    「本質」が薄れゆくモノづくりに苛立ちを感じる糸井。 世界で学んだオリジナリティと文化の違いに衝撃を受ける。

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  • 第三章
    「和紙糸との出会い」

    和紙問屋での出会い。煮込んでも溶けない糸。治る水虫、臭わない和紙糸。和紙糸を研究するのには十分過ぎるめぐりあわせだった。

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  • 第四章
    「呼吸する和紙の靴下誕生」

    西口氏と運命的な出会い。
    和紙靴下の開発は2人のレジェンドの手にかかっても困難を極めた。

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  • 最終章
    「和紙布に込めた思い」

    和紙と人間の親和性に気付いた糸井は、研究・実証を繰り返した。
    世界の人々が待ち望んでいる素材とは!

    Coming Soon

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